2009年01月22日
フィクサー

監督: トニー・ギルロイ
キャスト: シドニー・ポラック, ジョージ・クルーニー, トム・ウィルキンソン, ティルダ・スウィントン
NYの大手弁護士事務所に勤めるマイケル・クレイトンの専門は不始末をもみ消すこと。
そんな仕事に嫌気が差していたとき、大規模集団訴訟を担当中の同僚弁護士アーサー・イーデンスが、依頼人の農薬会社U・ノース社を裏切る行動に出る。
マイケルは事態の収拾に乗り出すが、アーサーは訴訟を覆す恐るべき秘密を握っていた。
昨年のアカデミー主要部門最多ノミネートで、ティルダ・スウィントンがアカデミー賞助演女優賞を獲得なすった作品ですから、見なきゃいけないなとは思っていたのですが、ここのところアホっぽい映画ばかり見ているので、いまいちついていけませんでした。
ティルダさまの演技は最高に素晴らしかったけど。
トム・ウィルキンソンもよかった。
社会派の映画ではあるけど、物質的なできごとよりも、人間の心の裡での葛藤が描かれていました。
しかし、主人公のマイケル・クレイトンには最後までまったく感情移入できませんでした。
ジョージ・クルーニーという役者さんが苦手という個人的な問題もあると思うけど(「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のゲットー兄はかっこよかったけど)。
原題がまんま「MICHAEL CLAYTON」となっているだけに、良心の呵責だったり苦悩だったり、この人物の内面に迫るものであるはずなんですが、見ていてどうにも身が入りません。
むしろ、失脚や家庭崩壊などの描写がちょっと疎ましいかも。
プレッシャーに喘ぐスウィントンと精神が崩れて異常な行動に出るウィルキンソンに囲まれて影が薄くなってしまったのか、製作総指揮も兼ねるクルーニーが気を入れすぎたのか。
スーパーA級ハリウッド映画としては、すこし寂しかったかなと思いました。
Posted by bm at 16:43
│サスペンス