2009年12月12日
ドゥームズデイ

監督:ニール・マーシャル
出演:ローナ・ミトラ、ボブ・ホスキンス、マルコム・マクダウェル
全人類を一掃するウイルスがまん延した未来世界を舞台に、世界を救うために奔走するヒロインの姿を描くパニック・アクション。
「ディセント」のニール・マーシャルの新作ということで、映画館で観ました。
本当はミッシェル・ロドリゲスとジョーダナ・ブリュースターが復活する「ワイルドスピード3」を観るつもりで足をはこんだんだけど、直前で変更してしまったのでした。
ところがこれが大成功。
文句なしにおもしろかった!
映画館でこんなに爆笑したのは久しぶりでした。
ヒロインのローナ・ミトラは筋肉隆々でかっこいいし、マルコム・マクダウェルも相変わらずいい味出してる。
アクションやカーチェイスも素晴らしかったです。
1本の映画でいくつの生首が飛んだかというランキングを取れば、かなりいいところまで行くんじゃないでしょうか。
こういうひとに大金を持たせちゃいけないってことがよくわかりましたね。
ああ、おもしろかった。
日頃のストレスが首といっしょに吹き飛びました。
またひとり、新作をチェックしなければならない監督が増えました。
ちなみに、テーマソングはカサビアン。
最後に流れる「クラブ・フット」もよかったです。
2009年10月11日
ヒーロー・ウォンテッド

監督: ブライアン・シュメルツ
出演: キューバ・グッディング・Jr, レイ・リオッタ, ノーマン・リーダス, キム・コーツ
キューバ・グッディング・Jr主演によるクライムアクション。
ごみ収集屋のリアムはある日、炎上した車から子供を救いヒーローとなる。
そんな中、彼は好意を抱くケイラの気を引くためにある計画を企てるが……。
ノーマン見たさについ。
ASD早く日本公開されないかなあ。
作品はよかったです。
悪意のない淡く小さな恋心が当人や他人をも巻きこんで最悪の状況を呼びこむという、わたしのかなり好きなパターン。
ノーマンもとてもすてきです。
主人公の友人役で、貧乏暮らしに嫌気がさして、南国で暮らしたいと常々思っている若者の役。
プラダやダーバンのモデルをつとめる華やかな美貌を持ちながら、「処刑人」や「ブレイド2」、「デュース・ワイルド」など、ブルーカラーふうというか、ちょっと汚い格好が似あってしまう彼。
今回の役も思わず母性本能をくすぐられてしまうようなタイプで、終わったあとにはすっかり骨抜きになってしまいました。
追い詰められて工場の窓ごしにキューバ・グッティング・Jrをじっと見つめるあの切ない眼差し。
たまりません。それを見るだけでも価値のある映画になってます。
レイ・リオッタもいい感じだったよ。
2009年10月03日
インプット

監督: ベン・ボルト
出演: アレック・ボールドウィン, パワーズ・ブース
重傷から目覚めた男・ケインは、医師から自分が飛行機事故に遭い、妻と子供を失ったと聞かされる。
しかし、彼はその記憶が埋め込まれたものだと知り、真の記憶を求めて奔走する。
アレック・ボールドウィン製作総指揮・主演作品。
この間久しぶりに弟を見たので、ついでにアレックおいたんも見たくなって、借りてきました。
B級だからといって、侮るなかれ。
おもしろいです、これ。
さすがに長兄はちがいますな。
ちょっと「ペイチェック」っぽいストーリーですが、さらにもうひとつ深みがあります。
すこしずつ謎が紐解かれていく心地よさと、アレックの戸惑った演技、こまかい表情の変化などがじっくり楽しめるいい作品に仕上がっていると思います。
2009年09月04日
シャーク・イン・ベニス

監督: ダニー・ラーナー
出演: スティーブ・ボールドウィン, ヴァネッサ・ジョハンソン, バシャー・ラハル, ジアコロ・ゴンネラ
世界遺産の街ベニスを舞台に人々に襲い掛かる人喰いザメの脅威を描いたパニックムービー。
海洋大学の講師フランクスは、父がサメに襲われて死んだのではないかと疑い、調査を始める。
やがて彼は、父が潜っていたとされる場所で財宝を発見し……
出ました、NU IMAGEのサメ映画です。
しかも主演はスティーヴン・ボールドウィン。
よしきた、どんなものでも広い心で受け止めるぜ、それこそベニスの水ように(狭くない?)!
ところがそこはさすがNU IMAGEです。
わたしの想像をはるかに越えるスケールの小ささで、心は一気に引き潮です(あれ、ベニスって川だっけ。沼じゃないよね)。
覚悟していたとはいえ、このガックリ感、「凶悪海域」以来じゃないの?
詐欺度数は「アフター・ザ・ストーム」に迫る勢い。
だってサメ映画じゃないじゃないの。
どちらかというと宝探し映画です。アドベンチャー?
よくわからないけど、なんだかいろいろ詰めこみすぎてはちゃめちゃになっちゃったから、とりあえずサメを真ん中にしてまとめてみましょうかという感じ。
そして唯一の見所である主演のスティーヴン・ボールドウィンの肥えかたにダブルショック。
「ユージュアル・サスペクツ」のときはめちゃくちゃかっこよかったんだけどな。
ヴェネツィオ・デル・トロだってあのときはガリガリだったけど、今の姿もそれなりにキャラクターになっているし、映画によって減量したりしているはず。
こういう体型の変化にはちょっと悩んでしまいます。
ボールドウィン兄弟は好きなのですが、スターだったアレックも今ではスティーヴン以上に情けない腹回りになっているし、ダニエル、ウィリアムに至っては、どこでなにをしているのかいまいちつかめません。
兄ちゃんたちのようにスティーヴンもまた肥り消えてしまうのか。
ちなみに今年破産宣告なすったもよう。
栄枯盛衰というやつでしょうか。
今思いついたのだけど、この映画、「ベ」を「ペ」に変えたら一気にファンタジックになりますね。
まさかの下ネタで終わります。
2009年09月03日
ボーダータウン 報道されない殺人者

監督: グレゴリー・ナヴァ
出演: ジェニファー・ロペス, アントニオ・バンデラス, マヤ・ザパタ, マーティン・シーン
実在の未解決連続殺人事件の謎に迫った社会派サスペンス。
女性を狙った連続殺人事件の取材でメキシコ国境の街フアレスを訪れた新聞記者ローレンは、事件の真相究明に奔走するのだが……
ジェニファー・ロペスとLLクールJ太郎は歌うたいよりも役者として映画に出ているときのほうが好き。
もちろんアントニオ・バンデラスも好きなので、とくになにも考えることなく見ましたが、あまりに凄惨でリアリティのあるつくりに、ちょっとした自己嫌悪……平和ボケした日本人です。すみません。
実際に起こった事件をテーマにした作品。
労働者として不当なあつかいを受け、最低限の人権まで踏みにじられる現実がことこまかに描かれています。
今こうして部屋でビールを飲みながらのんびりDVDを眺めているこの瞬間にも、メキシコ(あるいはそれ以外の国でも類似した事件が起きているとすればそこでも)でわたしよりも年下の女性が筆舌に尽くしがたい苦痛に曝されているかと思うと、胸が痛みます。
ちなみにこの映画、アメリカでは未公開らしく、釈然としない気分。
そしてアクションやエロがちょっと邪魔。
深刻なテーマをあつかっているわけですし、ハリウッド的な派手さは思い切って排除してみてもよかったのではと思います。
あと、フアネスが本人役として出演していて、ステージの上でギターをかき鳴らしながら「追憶の黒いシャツ」を歌うシーンがあるのですが、これもそんなに必要とは思えませんでした。
フアネスは好きなんだけどね。
2009年08月31日
アライブ

監督: スーザン・モントフォード
出演: キム・ベイシンガー, ルーカス・ハース, クレイグ・シェイファー
アメリカ郊外で平凡な日々を送る主婦・デラ。
ある日、ショッピングの最中に偶然殺人事件を目撃した彼女は犯人たちに追われ……
持ち歩くのがめんどくさそうな工具箱を抱えて、森のなかを逃げまどうおばちゃん。
犯罪者たちに追い詰められていくうち、パニックと生存本能からやたらにつよくなって、男たちを薙ぎ倒していきます。
旦那さんのぐうたらさや横暴さにストレスが溜まっている奥様方におすすめ。
スカッとするかもしれません。
ギレルモ・デル・トロが製作総指揮ということで見ましたが、わりと楽しめました。
衝撃的なラストもよかった。
キム・ベイシンガーってすごいなって思うのは、「L.A.コンフィデンシャル」や「ナインハーフ」のように妖艶な美女を演じるいっぽうで、「8mile」のマーシャル・マザーズのマザーのような、女性としての魅力をまったく感じさせないような役も見事にこなすってとこ。
「セルラー」でもそうだったけど、この作品でも、必死に逃げまどう切迫感がよく出ています。
あとは、こういう映画にもちゃんと出てくれて、なおかつ全力でプレーしてくれることですね。
もう50を越えているのに、すごいエネルギーです。
ちなみにこれも日本未公開。
原作の短編小説のタイトルは「彼女のおでかけ」。
かっこいい。
2009年08月30日
ディストラクション 合衆国滅亡

監督: リチャード・ジェフリーズ
出演: ジョナサン・シェック, エリカ・リーセン, ジェームズ・マクダニエル, ジェイソン・ワイルズ
冷戦時代の米軍基地から突如現れた生物兵器が、触手を使って人類に襲い掛かるパニックムービー。
街中に拡散した生命体により滅亡の危機に瀕した人類。
軍は原爆投下の指令を下すが、生命体はあらゆるエネルギー要素を吸収する特性を備えていた。
原題は「LIVING HELL」。
アメリカ版ポスターもかっこいいが、日本のはださださー。
「ボルケーノ」みたいになっているではありませんか。
こういうことをするから、わたしのような単純な女の子が掘り出し物をみすみす逃してしまうのですよ。
愚痴はともかくとして、これほんとおもしろかったです。
例によって中身は全然ありませんが、それいいのです。
スピーディな展開で、そこそこにサービスカットもあったりして、B級好きなひとならけっこう楽しめるはず。
全体的に画面が薄暗く色褪せていて、2008年の作品ながらどことなく昔の映画のような雰囲気です。
軍隊の動きの構図(?)とか見てるとおもしろい。
エリカ・リーセンは顔も可愛いし、ホラー女優としてかなりいいところまでいってるんじゃないでしょうか。
この作品では人妻という役柄でそれがまたいい。
ジェイソン・ワイルズ演じる旦那が足が不自由で車椅子に乗っているっていう設定も、「エイリアン4」みたいでよかったです。
このひと、あまりよく知らないけど、コール・ハウザーに似てるかも。ちょっと好きな顔です。
主演のジョナサン・シェックはべつにタイプってわけじゃないけど、最近出演作を2本ほどたまたま見たところでした。
このまま第二のマシュー・マースデンになってしまうのか。
2009年07月04日
ボーダーライン

監督:イヴリン・パーセル
出演: ジーナ・ガーション,マイケル・ビーン,ショーン・パトリック・フラナリー,ニック・ボライン
刑務所で働く精神科医の女性ライラ。彼女は信頼の高い医者として活躍する一方で、別居中の夫と離婚協議の末に愛娘2人の養育権を奪われ、激しく落ち込んでいた。
そんなある日、夫とその愛人が何者かに殺され、ライラは現場の状況証拠からその容疑をかけられてしまう。
更には、刑事で恋人のメイシーにも犯人扱いされるライラ。
しかし、彼女は事件が特異な殺害方法であることから、以前に診察していた患者が犯人だと推測する。
ライラは身の潔白を証明するため、さっそく犯人究明に乗り出すのだが…。
劇場未公開作品。
ションパが病んだストーカーを演じています。
あらかじめいっておきますけど、こりゃそうとう可愛いです。
ヒロインの精神科医に歪んだ愛情を向けていて、「やっとふたりきりになれたね」だとか「ぼくときみはむすばれる運命なんだ!」とかいい出すのですが、そのたびに力いっぱい抱きしめてあげたくなります。
「プロムナイト」のときも思ったことですが、こういった役柄にこんなキュートな役者さんを嵌めてしまうと、映画のストーリーが成り立たなくなるんですよね。
案の定、ヒロインの態度のひとつひとつがイラッとくるようになってきて、最後には完全に敵視するようになっていました。
ちょっと中途半端な人物だったので、ションパ絡みじゃなくても、感情移入はできていなかったでしょうが。
ただ、ジーナ・ガーションは文句なしにきれいですね。
2009年07月01日
アローン・イン・ザ・ダークⅡ

監督:マイケル・ローシュ,ピーター・シェーラー
出演:リック・ユーン,ランス・ヘンリクセン,ダニー・トレホ,ジェイソン・コネリー,ザック・ウォード,マイケル・パレ
異生物から世界を守る特殊殲滅部隊アーカム713部隊。
過去の戦いでチームは壊滅に追い込まれたが、その生き残りたちが現在も未知の敵と対峙していた。
仲間が死守した魔女の短剣を入手したエドワード・カンビーだが…自身も魔女の呪いにかかってしまった。
ゲーム大好きウーヴェ・ボル。
わたしはちょっと苦手です。
デビュー作の「シアトル猟奇殺人事件」見たんだけど(なぜかその時期、キャスパー・ヴァン・ディーンの出演作をめっちゃ見てた)、最悪だったので。
前作には、クリスチャン・スレイターやスティーヴン・ドーフ、タラ・リードなど、好きな役者さんが出ていたので見ましたが、いまいち。
それでだめなのに、続編がおもしろいわけないのですが、なんとなく見ちゃいました。
ダニー・トレホも出てたし。
結果は想像以上でしたね(笑)。
なんでクリスチャン・スレイターが演じた役をそのままアジア系の役者さんにやらせてしまうのか。
その違和感が最後まで抜けきらず、たいへん苦労しました。
たとえば、「トゥームレイダー」のララ・クロフトをチャン・ツィイーが演じたり、「バイオハザード」のアリスをヴィッキー・チャウがやったりなんてことは考えられないでしょ。
監督はべつのひとですが、脚本はボルが書いているとのことで、うなずけるところがいくつもあった。
なんだかなぁ……わたしはゲームしないけど、元ネタ好きなひとは怒っちゃうんじゃないかと思いました。
こうなると、逆に「ブラッドレイン2」も見てみようかなとも(笑)。
2009年06月30日
血のエイプリルフール

監督:ブッチャー・ブラザース
キャスト:テイラー・コール,ジョシュ・ヘンダーソン,スカウト・テイラー=コンプトン,ジョー・イゲンダー
大富豪の令嬢デジレと弟のブレインは、毎年4月1日のエイプリルフールに友人たちを招いてパーティーを開いていた。
しかしある年、二人が仕組んだ悪戯が原因で友人たちの1人がバルコニーから転落死する事件が起こる。
その1年後、再びパーティーに参加した7人の男女が次々と殺されていき……。
80年代の映画のリメイク作品のようですが、そっちを見たことがなく。
はじめのうちはオカルトっぽいのかなと思いながら見ていましたが、サスペンスでしたね。
途中までは予想どおりの流れ。
ラストのどんでん返しはたしかにおもしろかったけど、ならけっきょく彼女の存在ってなんだったの?というような虚しさが残りました。
若者特有のふわふわした感じでしょうか。
「スクリーム」や「ラストサマー」といったティーンズホラーが流行したのはだいぶ前ですが、この辺のものは、痛快っていうのか(これって死語?)見終わったあとに、さあ、ビールでも飲もうかという気持ちになるようなさわやかなホラーでしたよね。
せっかくのキュートなキャストですから、もっとすっきりつくってもよかったんじゃないかなと思いました。
全然関係ないけど、ブッチャー・ブラザースっていう芸人さんがいましたよね。